【K-BOOK振興会だより】2024年は青龍の年! 新刊もイベントもK-BOOKは昇り続けます

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K-BOOK振興会便り  2024年1月号        http://k-book.org/
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元旦から心がつらくなる出来事が続きました。被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

◆◇今月のTOPIK◇◆

●イベント情報●
1月13日(土):【文化センターアリラン/会場+オンライン】
アリラン・ブックトーク vol.4 『囚人 黄晳暎自伝(1・2)』
ゲスト:中野宣子
https://arirang-booktalk4.peatix.com/

1月18日(木):【チェッコリ/オンライン】
『WORKSIGHT』 21号刊行記念イベント 詩人チン・ウニョンに聞く「セウォル号事件の悲しみは詩で癒せるか?」
ゲスト:チン・ウニョン(陳恩英)
モデレーター:吉川凪、宮田文久
https://chekccori240118.peatix.com/

1月21日(日):【葉々社/会場】
斎藤真理子さん×韓国文学
トークイベント
出演者:斎藤真理子
https://twitter.com/youyousha_books/status/1737344987527102588
(2月2日まで斎藤真理子さんの韓国文学フェアも開催中)

1月23日(火):【チェッコリ/会場+オンライン】
『星をつるよる』著者来日記念 キム・サングン×すんみ ~韓国で生まれた「真夜中の絵本」が日本に届くまで~
ゲスト:キム・サングン×すんみ
https://peatix.com/event/3795250

◆◇日本語で読みたい韓国の本◇◆

絵本 『こつこつあるく(곰곰 걷다)』
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●2匹のくまの明日への散歩

前のページからは白いくまが、後ろのページからは茶色いくまが歩いてきます。
それぞれ道中でほかの動物に出会ったり、雪山を越えたり、さまざまな出来事を経験します。
ちょうど真ん中のページで2匹は出会います。こつこつした歩みは明日へと続きます。
やわらかな色と、かわいらしい絵を基調としています。文字が少なく、絵だけで充分に内容を語っているので、子供も大人も楽しめる作品です。
https://k-book.org/yomitai/231204/

小説 『ヨルムとルビー(여름과 루비)』
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●少女の成長を語る、散文詩のような小説

韓国語で夏を意味する名前の主人公ヨルムが、ある夏ルビーと出会い、愛し、その愛を失う。出会いから愛を失うまでのヨルムの成長を語る。
ルビー、初潮、鼻血、救急車のサイレン、といった赤く初めての経験をもたらすもの、「母」の不在、大人から得られるべき愛情の欠乏とそれへの欲望。
こうしたイメージを詩的な技法で反復しながら、幼年期に経験した出会いと別れを、大人になったヨルムの視点で綴っていく。
https://k-book.org/yomitai/231211/

エッセイ 『やさしさはオマケです―コンビニバイト歴10年、ベテラン店員の「こみあげる話」
(다정함은 덤이에요-10년차 베테랑 편의점 언니의 치밀어 오르는 이야기)』
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●コンビニを舞台としたお仕事エッセイ

ソウルのコンビニで10年以上働いてきた著者が、コンビニで出会った人々とのエピソードや仕事の喜怒哀楽をユーモラスな筆致でつづったエッセイ集。
「韓国のコンビニもの」といえば、小説『不便なコンビニ』のヒットが記憶に新しい。
両者に共通しているのは、コンビニが昔ながらの商店のような人情味のある場所として描かれていることだ。
本書の著者は、相手から与えられるやさしさを「オマケ」と考えているが、実は自分から先に、おつりが来るほどのやさしさを差し出す人物。
そんな著者が綴った56の短いエピソードを読むと、やさしさのおすそ分けをもらったような気分になる。
https://k-book.org/yomitai/231218/

実用 『あなたは仕事ができないのではなく、話せないのです
(당신은 일을 못하는 게 아니라 말을 못하는 겁니다)』
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●非対面時代に必要なコミュニケーション法とセルフブランディングとは

国際線ファーストクラス客室乗務員として機内放送専門教官も担う著者は、数多くの人の話し方や声に関する悩みを聞いて、解決方法を探り指導してきた。
その経験を生かして、効果的なコミュニケーションの取り方、話し方や声を改善できる多様で具体的な訓練法を紹介する。
肯定的で魅力的な話し方と生き生きとした声で、仕事と人の心両方を掴み、成功の道に進みたい方におすすめの一冊だ。
https://k-book.org/yomitai/231225/

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◆◇日本語で読める韓国の本◇◆

『魔法少女はなぜ世界を救えなかったのか?』(ペク・ソルフィ、ホン・スミン/著、渡辺麻土香/訳、晶文社)
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まずタイトルに惹きつけられた一冊。私たち自身が知らず知らずのうちに形作られていくジェンダー意識について、
具体的なさまざまな作品を通して解き明かしてくれる内容で、新鮮な驚きの連続でした。
今の時代だからこそ、こうした「少女文化コンテンツ」の持つ二面性について知っておくことの大切さを改めて感じさせてくれる一冊です。
訳者の渡辺麻土香さんによる推薦コメントをご紹介しました。
https://k-book.org/yomeru/231207/

『わたしたちのケーキのわけかた』(キム・ヒョウン/ 著、 おおたけきよみ/訳、偕成社)
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「わたし一人だったら、お菓子もジュースも全部食べられるのに」と思った三姉妹の長女の私でした。
兄弟姉妹のいる人なら一度は思い描く場面でしょう。ましてやきょうだい5人! しかも奇数は子どもにとってきれいに分けるのが難しい数字。
この物語はそんなきょうだいたちの日常がとてもユーモラスに、そしてほのぼの描かれています。
そして最後に待ち受ける出来事であらたな感情が芽生える子どもたちに、ちょっと胸が熱くなってしまいます。
裏表紙に書かれたこの言葉が素敵です「わかちあうほどにおおきくなる、ふしぎなわりざんのひみつ」。
そんな気持ちを世の中のみんな持てるようになるとよいですね。
クリスマスの贈り物にも最適なやさしい絵本です。訳者のおおたけきよみさんによる推薦コメントをご紹介しました。
https://k-book.org/yomeru/231221/

『七年の最後』(キム・ヨンス/著、橋本智保/訳、新泉社)
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韓国の詩人たちに最も敬愛されている詩人のひとりが白石(ペクソク、1912~1996)。
1930年代後半から40年代前半に活躍した詩人で、解放後は故郷のある北朝鮮に残り、体制になじめずに筆を折りました。
本書は、その筆を折る1962年までの最後の7年間を蘇らせた小説です。
著者のキム・ヨンスは、現実のこの世で実現されなかったことは物語になり小説になると信じて、
歴史からこぼれ落ちてしまった人間を主人公に様々な小説を書いてきました。
「白石はなぜ詩を書くのをやめたのか、書く自由を奪われた詩人を生かし続けた力は何なのか、などの疑問」(訳者あとがきより)をきっかけに
構想を考えはじめた『七年の最後』には、白石のほかにも近代朝鮮文学で活躍した詩人や小説家をモデルとした人物も多く登場します。
その系譜につながる作家として生きているキム・ヨンスが、作家や詩人としての生を全うできなかった文学者たちを、
自分の物語で生かしたかったのだろうと考えながら本作を読みました。訳者の橋本智保さんによる推薦コメントをご紹介しました。
https://k-book.org/yomeru/20231226/

◆◇ 韓国の出版・本屋事情 ◇◆

教保文庫、11月の月間ベストと注目の新刊(韓国小説)
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ハン・ガン著『別れは告げない』が、フランスの四大文学賞の一つ「メディシス賞」を韓国人作家としては初めて受賞したことで、再び大きな注目を集めています。
『太白山脈』で知られるチョ・ジョンネの新作長編も話題です。
http://k-book.org/publishing/20231205/

教保文庫、11月の月間ベストと注目の新刊(エッセイ)
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1位と7位には韓国で大人気のパンダ、プーバオのフォトエッセイがランクインしました。
注目の新刊では、翻訳家のエッセイや『私が望むことを私もわからないとき』(小笠原藤子、ワニブックス)で知られるチョン・スンファンのエッセイを紹介しました。
https://k-book.org/publishing/20231208/

◆◇11月のK-BOOKらじお◇◆

♯76 本好きも旅行好きも楽しめる図書館ガイドブック 柳美佐さん - わたし、これ訳しました
https://k-book.org/news/radio_76/

♯77 K-BOOKフェス来場者インタビュー&感想コメント大放出!- わたし、これ読みました
https://k-book.org/news/radio_77/

#78 韓国文学ブームからさらに一歩踏み込んで「古典」の世界を 光文社翻訳編集部・辻宜克さん - わたし、これ担当しました
https://k-book.org/news/radio_78/

♯79 “自分ごと化”された哲学書がコロナ禍以降人気継続 - 麗子さんの韓国便り
https://k-book.org/news/radio_79/

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韓国の本=K-BOOKを愛する皆さんに、日本で刊行された翻訳本の新刊情報やイベント情報、韓国現地からの情報、
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__おしまいに____________________

韓国の友人から青龍の絵文字のついた新年のメッセージが届きました。
韓国にも干支の文化があり、2024年は甲辰(きのえたつ)の年、青龍の年です。
青龍は幸運とパワーの象徴だそうです。
痛ましい出来事で2024年が始まりましたが、青龍のエネルギーをいただいて、明るい話題に満ちた年になりますように。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
(運営委員:五十嵐真希)

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発行:一般社団法人 K-BOOK振興会

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