【K-BOOK振興会便り】話題の邦訳本の刊行も続きます/イベントも盛りだくさん

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K-BOOK振興会便り  2023年2月号     http://k-book.org/
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◆◇今月のTOPIK◇◆

●イベント等のご紹介

2月9日:【誠品生活日本橋】
『台湾の少年』岩波書店
『韓国文学の中心にあるもの』イースト・プレス
倉本知明さん×斎藤真理子さん ライブトーク
http://www.eslitespectrum.jp/news/catalog/9

2月18日:【CHEKCCORI/会場+オンライン】
来るべき移民国家ニッポンを〈在日〉から考える
ゲスト:林晟一
http://www.chekccori.tokyo/mc-events/general/67286?mc_id=932

2月19日:【立教大学/オンライン参加】
「 詩人尹東柱とともに 」
2023 公開講演会
尹東柱の故郷・間島を語る
ゲスト:戸田郁子
https://www.rikkyo.ac.jp/events/2023/02/mknpps00000234yv.html

2月26日:【埼玉県立熊谷図書館1階 鑑賞室 来場/オンライン参加】
メッセージが聴こえる 〜韓国文学の現在〜
講師:清水 知佐子
https://www.pref.saitama.lg.jp/g2207/library-info/20230226.html

◆◇日本語で読みたい韓国の本◇◆

YA 『地獄万歳(지옥 만세)』
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●社会のレールから外れて生きる人々を描き、現代の課題を追及する作品

再開発問題、社会的弱者、ハッキング、ストーキング、いじめなど、現代社会の問題を背景に,平凡な少年が様々な人と関わり合いながら成長していく過程を描く。
失敗してもいい。その経験はきっとその人を成長させるし、次の機会にプラスになるはずだから。
辛いことから逃げずに挑戦しようという作者のメッセージが伝わってくる。2020年世宗図書文学部門選定図書。

地獄万歳(지옥 만세)

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エッセイ 『訴える言葉たち――人権委調査官が出会った事件の向こうにある話
(어떤 호소의 말들 인권위 조사관이 만난 사건 너머의 이야기)』
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●人権委員会の調査官による人権エッセイ

20年わたって数多くの訴えに耳を傾け、地道に調査を続けながら、人々の人権回復に努めてきた国家人権委員会の調査官が、
自分の経験や思いを30の話に込めたエッセイ。著者は、事実の向こうにある真実を推し量ろうとする「心」や、「人権感受性」が大切だと語る。

訴える言葉たち――人権委調査官が出会った事件の向こうにある話(어떤 호소의 말들 인권위 조사관이 만난 사건 너머의 이야기)

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絵本 『ボールひろってください(공 좀 주워 주세요)』
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●イソップ童話『うさぎとかめ』のパロディー、新しい「うさぎとかめ」の物語

楽しい色遣い、予想外のストーリー展開は、五味太郎さんの絵本を思わせます。
また、ことばの配置やデザインもユニークで、『ライオンのこころ』(レイチェル・ブライト文、ジム・フィールド絵、安藤サクラ訳)のように
いきいきとしていて印象に残ります。
動物たちのやりとりはわかりやすく、ユーモアにあふれているので、親子で楽しく読みすすめられます。
笑いとともに、気付きと感動を与えてくれる美しい物語に、大人もハッとさせられるでしょう。

ボールひろってください(공 좀 주워 주세요)

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◆◇日本語で読める韓国の本◇◆

『天文学者は星を観ない』(シム・チェギョン/著 オ・ヨンア/訳 亜紀書房)
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天文学者・惑星科学者として活躍するシム・チェギョンによるベストセラーエッセイ。
1冊です。自分の研究から生まれた天文にまつわるエピソード、仕事と子育ての両立に対する悩み、
女性だからという理由で受けなければならない理不尽さ、『星の王子さま』や『紙の月』など文学作品に登場する天文の話などがリズミカル、
ユーモラスに語られます。訳者のオ・ヨンアさんによるメッセージを紹介しました。

『天文学者は星を観ない』(シム・チェギョン/著 オ・ヨンア/訳 亜紀書房)

『書籍修繕という仕事 刻まれた記憶、思い出、物語の守り手として生きる』(ジェヨン/ 著 牧野美加/訳 原書房)
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痛んだ本を修繕する書籍修繕家ジェヨンさんのエッセイ集。修繕の方針や過程、依頼人の思い出など、心あたたまるエピソードが綴られています。
修繕に携わった本や日記帳の写真も掲載されていて、様々に楽しめるエッセイ集です。訳者の牧野美加さんからメッセージを頂戴しました。

『書籍修繕という仕事 刻まれた記憶、思い出、物語の守り手として生きる』(ジェヨン/ 著 牧野美加/訳 原書房)

『主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら』(チョン・アウン/ 著  生田美保/訳 DU BOOKS)
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“母親たちはなぜ、一日中家事をしていても「家で遊んでいる」と言われるのだろうか”という問題意識を掘り下げると
そこには「お金の問題が潜んでいる!」と辿り着いた著者が、副題に“15冊から読み解く家事労働と資本主義の過去・現在・未来”とある通り、
日本でも翻訳されている話題の書を含む15冊を徹底的に読み解いていく教養エッセイ。訳者の生田美保さんによるメッセージを紹介しました。

『主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら』(チョン・アウン/ 著  生田美保/訳 DU BOOKS)

◆◇ 韓国の出版・本屋事情 ◇◆

教保文庫、2022年の年間ベスト (韓国通信)
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教保文庫の2022年の年間ベスト10(国内小説)をご紹介します。1位の『不便なコンビニ』は総合部門でも堂々の1位となりました。
発売から1年半以上経っても根強い人気で、昨年夏に刊行された続編も好評です。

教保文庫、2022年の年間ベスト (韓国通信)

教保文庫、12月のエッセイ月間ベスト(韓国通信)
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教保文庫の12月のエッセイ月間ベスト10と注目の新刊情報をご紹介します。昨年の11月から12月にかけて行われたFIFAワールドカップの影響で、
サッカー関連のエッセイが2冊ランクインしました。また、「インスタマンガ」で人気の著者によるイラスト付きエッセイも人気を集めています。

◆◇1月のK-BOOKらじお◇◆

♯31 麗子さんの韓国便りー「〇〇解放日誌」が流行ってます/中古本の査定もオンラインで

[K-BOOKらじお]♯31 麗子さんの韓国便りー「〇〇解放日誌」が流行ってます/中古本の査定もオンラインで

♯32 わたし、これ読みましたー話題の本の一節を年賀状に/本との出会いはいつもタイムリーです

[K-BOOKらじお]♯32 わたし、これ読みましたー話題の本の一節を年賀状に/本との出会いはいつもタイムリーです

♯33 わたし、これ訳しましたー何かを頑張りたいと思っている人の背中を押してくれる一冊であり、K-POPファン必見です

[K-BOOKらじお]♯33 わたし、これ訳しましたー何かを頑張りたいと思っている人の背中を押してくれる一冊であり、K-POPファン必見です

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__おしまいに____________________

アン・ドヒョンさんのイベントにご参加くださった皆様、ありがとうございました!
韓国の作家や詩人たちの来日イベントが、こうして以前のようにいろいろ行われるようになったらいいなと思います。

(運営委員:五十嵐真希)

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