【K-BOOK振興会だより】続々来日イベントも開催!/ドラマ化、映画化の作品もあれこれ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
K-BOOK振興会便り  2024年3月号        http://k-book.org/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆◇今月のTOPIK◇◆

●イベント情報●

3月14日(木):【チェッコリ/会場+オンライン】
担当編集者に聞く、なぜ今「非婚」をテーマにした作品が翻訳出版されるのか⁉
ゲスト:神山樹乃、斉藤典貴
https://chekccori240314.peatix.com/

3月16日(土):【上原社会教育館/会場】
はじめてのクリムチェク
〜韓国絵本の世界〜
講師:渡辺奈緒子
https://www.shibuya-univ.net/classes/detail/1714/

3月17日(土):【日比谷図書文化館/会場】
JBBY50周年 国際子どもの本の日記念来日講演会
「スージー・リー 絵本がつなぐ世界」
講師:スージー・リー
(通訳:申明浩)
https://icbd2024-9.peatix.com/

3月22日(金):【チェッコリ/会場+オンライン】
ベストセラーの表紙を描くイラストレーターはどんな本を読むのだろうか?
ゲスト:バン・ジス
https://chekccori240322.peatix.com/

◆◇日本語で読みたい韓国の本◇◆

コミックエッセイ 『ルナのチョンセ逆転―チョンセ詐欺 100%衝撃の実話、差し押さえから公売まで
(루나의 전세역전―전세 사기 100% 충격 실화, 압류부터 공매까지)』
―――――――――――――――――――――――――――

●ドラマ化決定の、「チョンセ詐欺」コミックエッセイ

家賃の代わりにまとまった保証金を大家に預けて、退去時に返してもらう韓国特有の賃貸制度、「チョンセ」。
その保証金が返還されない「チョンセ詐欺」が韓国で大きな問題になっている。
本書は、チョンセ詐欺にあった著者が公売にかけられた自宅を落札し、保証金を取り戻すまでの血と涙の3年間を記したコミックエッセイで、
累計閲覧数462万ビューを突破したウェブマンガを単行本化したもの。不動産問題に関心が高い若い世代から共感と支持を集め、韓国でドラマ化が決定している。
https://k-book.org/yomitai/240205/

--------------------

エッセイ 『質問は少しだけ(질문은 조금만)』
―――――――――――――――――――――――――――

●ポムリュン僧侶など韓国のカリスマ溢れる11人のインタビュー集。

ポムリュン僧侶やスケーターのチャ・ジュンファン、歌手のチェ・ベクホなど11人の内面に深く切り込んだインタビュー集。
問答に対して、著者の思索部分の比重が高いのが特徴。単なるインタビュー集ではなく、ゲストのこれまでの人生と、
それを語る今の姿をトピックに、好奇心あふれる著者の思考錯誤を記録した「読み物」だ。
聞き手である著者は、ゲストのことばを大切に受け取りながら、言外の情報にも注目。
インタビュー当日の服装、口癖やしぐさ、握手した手の温度。さらに現場に聞こえる音やにおい、景色の色あいまで瞬間、瞬間を詳細に描写し、
ゲストのことばと調和させ、咀嚼しながら考えを深める。時にゲストは動物やキャラクターなど気の利いた例えで形容される。
写真はモノクロ一枚きりだが、その人物像は実にカラフルで立体的に読者の前に浮かび上がってくる。
https://k-book.org/yomitai/240212/

--------------------

絵本 『鳥になりたい(새가 되고 싶어)』
―――――――――――――――――――――――――――

●今の環境で生きることの大切さを語る絵本

『うしとトッケビ』や『トッケビのこんぼう』で日本にもファンの多いハン・ビョンホによる絵本。
誰でも一度は、自分以外の誰かになりたい、今の環境から抜け出したいと考えたことがあるだろう。
本書は、鳥になりたいと、大人になっても夢を持つおじさんの想像の世界を描いた物語。
はたから見れば羨ましい他の人生も、いざ生きてみると、あれ?やっぱり大変でうまくいかないものだとわかる。
そしてまた別の誰かを羨ましく感じる。結局は、どんな人生でも自分の思いどおりにはならず不便で大変なこともある、
自分に与えられた人生も大切だな、ということを大人にも子供にも独特の絵で伝えてくれる
https://k-book.org/yomitai/240219/

--------------------

人文『文系男子の科学の勉強(문과 남자의 과학 공부)』
―――――――――――――――――――――――――――

●還暦の文系人文学者、科学に目覚める

文系の人文学者、理系の科学者、それぞれの専門家は互いの分野にあまり関心を持たず、あえてかかわろうとしない傾向がある。
歴史・政治・経済・旅行など人文学分野の文章を長年書いてきた文系の著者は、科学の本を読んだことで、
人文学の勉強では学ぶことのなかった新たな知識や情報を得ることができただけなく、科学の基礎の上で人文学の思考の世界が大きく広がった。
そして、自分の専門分野である人文学をさらに深めていくためには、もっと若い時から科学の勉強もしておくべきだったと反省するに至った。さらに、人文学がぶつかる壁や危機を乗り越えてさらに発展していくために、今こそ、科学の知識を自分の中に取り入れていくべきだと痛感する。科学の本を読んだことで、還暦を過ぎてから広がった文系男子の著者自らの思考の世界を語る本書は、新たな思考のためのヒントを多くの読者に提供してくれる。
https://k-book.org/yomitai/240226/

◆◇日本語で読める韓国の本◇◆

『ロ・ギワンに会った』(チョ・ヘジン/著、浅田絵美/訳、新泉社)
―――――――――――――――――――――――――――
『かけがえのない心』で初めて知ったチョ・ヘジン作家。『かけがえのない心』では海外養子や安楽死について、そして本作では脱北者が主役に。
脱北した青年ロ・ギワンの足跡を辿りブリュッセルに向かう放送作家の「わたし」、そしてロ・ギワンを知る引退した医師、
それぞれが失意と後悔から再生していく人びとの物語です。訳者の浅田絵美さんから推薦のメッセージを頂戴しました。
https://k-book.org/yomeru/240222/

『わたしの中の黒い感情』(ソルレダ/著、桑畑優香/訳、ポプラ社)
―――――――――――――――――――――――――――
左右の耳の長さが異なるウサギのソルトとともに生きづらさの正体を語ったベストセラーエッセイ『わたしの心が傷つかないように』の
著者ソルレダさんの最新刊『わたしの中の黒い感情』(桑畑優香/訳、ポプラ社)が出版されました。
抱かないほうがいいと思われているネガティブな感情、不安や憎しみ、憤り、焦燥感、自己嫌悪などの「黒い感情」とどのように向き合えば、
あるいはどのように避ければ、よりよい精神生活を送れるかがわかりやすく書かれています。本書も前作同様ソルトが活躍!
訳者の桑畑優香さんからメッセージをいただきました。
https://k-book.org/yomeru/20240229/

◆◇ 韓国の出版・本屋事情 ◇◆

教保文庫、1月の月間ベストと注目の新刊(韓国小説)
―――――――――――――――――――――――――――
1位に返り咲いた『모순(矛盾)』をはじめ根強い人気の『불편한 편의점(不便なコンビニ)』など、ロングセラー作品の目立つランキングとなりました。
また、昨年大ヒットした『메리골드 마음 세탁소(マリーゴールド 心のクリーニング屋)』のシリーズ2作目となる
『메리골드 마
https://k-book.org/publishing/20230208-2/

教保文庫、1月の月間ベストと注目の新刊(エッセイ)
―――――――――――――――――――――――――――
『言葉の温度』『言葉の品格』(共に米津篤八訳、光文社)などで人気のイ・ギジュによる新作エッセイが4位にランクインしました。
注目の新刊では『あんなにあった酸葉(すいば)をだれがみんな食べたのか/あの山は本当にそこにあったのか』
(朴婉緒著、真野保久・朴暻恩・李正福訳、影書房)などで知られる、国民的作家パク・ワンソのエッセイ集を紹介しました。
https://k-book.org/publishing/20240207/

◆◇2月のK-BOOKらじお◇◆

♯83 K文化に興味がある人に読んでほしい一冊/韓国文学の金字塔である”あの本” - わたし、これ読みました
https://k-book.org/news/radio_83/

♯84 韓国餅への愛と情熱、そして縁で作り上げたレシピ本 フリーカメラマン 村尾さん、グラフィック社 荻生さん - わたし、これ担当しました
https://k-book.org/news/radio_84/

♯85 社会派エンタメ『設計者』はすべてが小説の中の絵空事とは思えない-双子のライオン堂 竹田信弥さん|わたし、これ推してます
https://k-book.org/news/radio_85/

♯86 「この作品を翻訳したい!」と運命を感じた出会いから7年の葛藤を経てついに翻訳出版 浅田絵美さん|わたし、これ訳しました
https://k-book.org/news/radio_86/

——————————————

韓国の本=K-BOOKを愛する皆さんに、日本で刊行された翻訳本の新刊情報やイベント情報、韓国現地からの情報、
そして読者の皆さんの声をご紹介するインターネットラジオ「K-BOOKらじお」は、Apple Podcast、Spotify、YouTubeで毎週金曜日 朝9時配信中!
Google Podcastでの配信もスタートしました。
ぜひお好みのプラットフォームで番組登録をお願いします。

Apple👉 https://apple.co/3PRb6VW
Spotify👉 https://spoti.fi/3SgTqEB
YouTube👉 https://www.youtube.com/playlist?list=PLBkX7a7_CVRiEx8w

__おしまいに____________________

このメルマガを書いている最中に、ハン・ガンさんの長編小説『別れを告げない』が、フランスの4大文学賞の一つであるメディシス賞の外国文学賞受賞に続き、
同じくフランスのエミール・ギメ アジア文学賞を受賞したというニュースが入ってきました。
韓国の作品のアジア文学賞受賞は黄晳暎(ファン・ソギョン)さんの『たそがれ』(邦訳は姜信子、趙倫子訳、クオン)以来2作目。
『別れを告げない』の邦訳刊行も楽しみです。斎藤真理子さんの訳で白水社から、3月下旬予定。
(運営委員:五十嵐真希)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行:一般社団法人 K-BOOK振興会

index



〒101-0051 千代田区神田神保町1-7-3三光堂ビル
TEL:03-5244-5427 FAX:03-5244-5428
mail:info@k-book.org
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━