教保文庫、3月のエッセイ月間ベストと注目の新刊

教保文庫の3月のエッセイ月間ベスト10と注目の新刊情報をご紹介します。2月と同じく、1位は『기분이 태도가 되지 말자(気分が態度にならないように)』でした。7位の『그대 늙어가는 것이 아니라 익어가는 것이다(あなたは老いていくのではなく成熟していくのだ)』は、人生の後半を生きていく中年層に向けられたエッセイで、日本でも多くの共感を得られそうです。

1位:『기분이 태도가 되지 말자(気分が態度にならないように)』キム・スヒョン(ハイスト/2022.11.25)
2位:『당신은 결국 무엇이든 해내는 사람(君は結局何でもやり遂げる人)』(10万部記念特別リカバーエディション)キム・サンヒョン(Feelm/2022.04.20)
3位:『생에 감사해(生に感謝して)』キム・ヘジャ(スオソジェ/2022.12.22)
4位:『기분을 관리하면 인생이 관리된다(感情をコントロールすれば人生をコントロールできる)』キム・ダスル(クラウディア/2022.04.12)
5位:『열 번 잘해도 한 번 실수로 무너지는 게 관계다(10回うまくいっても、1度のミスで壊れてしまうのが関係だ)』キム・ダスル(クラウディア/2023.01.20)
6位:『망그러진 만화(いびつなマンガ)』(桜エディション)ユラン(チョウンセンガク/2022.11.01)
7位:『그대 늙어가는 것이 아니라 익어가는 것이다(あなたは老いていくのではなく成熟していくのだ)』オ・ピョンソン(フォレストブック/2022.12.21)
2016年に出版された本書の初版は、前だけを見て走り続けてきた世代に向けて、今後の人生を自分らしく生きるためのヒントが語られており、特に中年層から多くの人気を集めました。今回はそこに著者の新たな人生哲学を盛り込んだ65のフレーズと見開き1ページほどの簡潔な解説を載せ、多くの気づきを得られる一冊として再出版されました。「恐れや不安ではなく、ときめきや楽しさで胸が高鳴ることを探そう」「他人のためではなく、これからは自分のために生きる時がきた」など、家族のために自分の幸せを後回しにしてきた世代の心を癒し、人生の後半を幸せに過ごすための言葉が詰まっています。
8位:『모든 것은 기본에서 시작한다(すべてのことは基本から始まる)』ソン・ウンジョン(スオソジェ/2021.10.15)
9位:『순간을 믿어요(瞬間を信じます)』イ・ソグォン(乙酉文化社/2023.02.15)
30代後半に人生の転機を迎えた著者は、残りの人生を作家として生きることを決意します。2015年に出された初の散文集『언제 들어도 좋은 말(いつ聞いても良い言葉)』は30万部を売り上げるヒットとなりました。8年ぶり2冊目の散文集となる本書は、上の階に引っ越してきた、ちょっとおかしな人の話から始まります。先が気になるストーリー、予測不可能な登場人物たち、著者特有の短くも力強い文体が読者を惹きつけます。
10位:『너의 하루가 따숩길 바라(キミの一日がポカポカしてたらいいな)』コ・ウンジ(ブックライフ/2022.12.09)

注目の新刊

『憂鬱な気持ちも習慣です(우울한 마음도 습관입니다)』パク・サンミ(チョニョクタル/03.30)
心理カウンセラーで文化心理学者でもある著者パク・サンミは、テレビやYouTubeなどさまざまなメディアにも出演し、長編ドキュメンタリーを制作するなど、多方面で活躍しています。本書では、「人々が憂鬱になるのは脳が作り出す悪い習慣のせいである」とし、著者の経験や研究をもとに、ネガティブな思考から抜け出すさまざまな方法が提示されています。また、散歩や旅行の気分を味わえる写真も多く掲載されているので、頭も心もリフレッシュできる一冊になるでしょう。(文/金知子)