『​暗殺コンサル』(イム・ソンスン/著、カン・バンファ/ 訳、ハーパーコリンズ・ジャパン)

タイトル『​暗殺コンサル』からして気になり、文庫本の手軽さから読み始めたら、最後まで予想を裏切るストーリー展開で、これまた映像化が目に浮かぶ一冊です。もし本当にこんな事実があったとしたら、と身震いしてしまう設定ですが、何か単なるノワールでない新しい世界観が堪らないミステリー好きにおすすめの作品です。

翻訳を担当されたカン・バンファさんから推薦コメントをいただきました。

ある日“会社”に作家として雇われた主人公は、殺人をいかにして自然な死に見せかけるかという知的遊戯さながらの仕事をこなしていくうち、自分がどれほど“巨大な”システムに組み込まれていく(いた)のかを実感するようになります。人間存在と人間社会についての痛烈な問いかけが、絶望に満ちた主人公の声で淡々と語られます。
スパイ映画やノワール映画を観たあと、自分自身も動きが機敏になり、天涯孤独になったかのような哀愁を覚えるあの感覚、皆さんもご存じではないでしょうか。暗殺の人類史という知識欲まで満たしてくれながら、世界の見方をいま一度改めさせてくれる一冊です。

『​暗殺コンサル』(イム・ソンスン/著、カン・バンファ/ 訳、ハーパーコリンズ・ジャパン)