息子よ、人生に疲れてつらいとき、この文を読め。ある大学病院の教授が息子に聞かせる世相史、人生の法則 (아들아, 삶에 지치고 힘들 때 이 글을 읽어라)

原題
아들아, 삶에 지치고 힘들 때 이 글을 읽어라 
著者
ユン・テジン
出版日
2019日4月22日
発行元
ダヨン
ISBN
9791187962335
ページ数
300ページ
定価
15,000ウォン
分野
人文

●本書の概略

ソウル大学病院の教授である著者が、幼い息子に宛てた人生の指南書。思考・習慣・勉強・仕事・対人関係に至るまで、人生を生き抜くための196のアドバイスを集めた一冊。子どもを持つ親からの共感を得て、韓国の書籍売り上げランキング(自己啓発部門)にて、16週トップ20に入った作品。

●あらすじ

【本文より】
・できれば失敗は一度まで
・ソファーで寝そべらない
・いつも微笑みを浮かべなさい
・謙虚な姿勢で学問に取り組みなさい
・すべての人が良い人というわけではない
・たまには裁縫とアイロン掛けをしなさい
・何事も最初の15日間は一番つらい時期だ
・無知は罪にもなり得る
・努力した分だけ返ってくるわけではない
・配慮はほとんどの問題を解決する
・人の為に自分を犠牲にできる人を尊敬しなさい

●日本でのアピールポイント

子どもの起床前に出勤し、就寝後に帰宅する。日韓両国でもそんな父親は珍しくないのではないだろうか。著者もまた例外でなく、大学病院の教授として仕事に追われる毎日を送る。そんな著者が息子に宛てた人生の哲学書というだけあり、第一線で活躍する現役医師ならではの視点から、具体的かつ親身なアドバイスが綴られている。大人はもちろん小学生にも分かりやすい文章で書かれており、勉強や未来について、どの章から読んでも新たな発想や見識を広げてくれるだろう。
また本書は、ともすると抽象的なアドバイスやきれいごとで終わってしまいがちな自己啓発本とはひと味違っている。韓国人らしいストレートではっきりとした意見、時にクスッと笑える斬新な発想もまた本書の魅力と言えよう。日韓の国民性の違いが垣間見えると同時に、日本の自己啓発本とは趣の異なる新鮮さを味わうことができる。
著者のド直球なアドバイスはいま人生に迷い疲れた人も、そうでない人にとっても、生活の気づきやヒントを与えてくれること必至の一冊になるだろう。

(作成:朴純実)

<h5>ダヨン</h5> ソウル大学病院教授。忠清南道礼山のルサンという田舎町で生まれ育つ。ソウル大学医学部卒業後、同大学院で博士号取得。ソウル大学病院にて研修医・専攻医・専任の過程を終了し、2011年から現在まで放射線医学科の教授として在職中。脳神経及び甲状腺画像診療を専門分野とし、大韓画像医学会・大韓神経頭頸部画像医学会・大韓磁気共鳴医科学会・大韓甲状腺画像医学会の正会員として活動している。「動脈スピン標識灌流画像を用いた脳死診断」を始め、数十編の論文を国際有名学術誌に筆頭著者や責任著者として発表した。また、RSNA(北米放射線学会)及び、ECR(ヨーロッパ画像医学会)等、国内外における多数の学会で発表や講演を行う。 学術活動以外にも物理学や認識論に関連した著述活動を行っており、偶然と運命の同時性に関する量子力学を交えた解説を扱った著書に『利己的な宇宙論』と宇宙旅行を夢見る自閉症児の話を書いた『バンズ(BUNS)』(いずれも未邦訳)がある。 『息子よ、人生に疲れてつらいとき、この文章を読め』は、著者が2017年から2018年まで米国に滞在中、息子のために執筆した文を集めたものだ。世の中に対する直観的な洞察力と共に、息子に向けた父親の深い愛情が本書全般に染み渡っている。