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話題のポッドキャスト「ビホンセ」制作兼進行役による〝結婚しない〟という選択。
キャッチ―なタイトルが気になった方も多いでしょう。いろいろな選択肢が広がる中、痛快に潔く自身の言葉で、自分を語っていく著者の一言一言に付箋の山となりました。
そんな中でも特に、
“みんなが、自分は何者であるかをくり返し語ってくれたらと思う。私が私のままで生きていって構わないのだと確信するには、私が正常だと感じられる場所に留まっているよりも、世の中には数億個の存在が数億個のやり方で存在していることを知ることのほうが効果的だからだ。”
には「結婚」に限らず、誰もが自分自身を生きていくことを互いに認め合う存在でいようと呼びかける著者の思いに触れる一節のように思いました。
翻訳者の清水知佐子さんからも推薦のメッセージを頂戴しました。
人にはそれぞれの生き方や考え方がある。ごく当たり前のことですが、故意に、あるいは無意識のうちにそれを忘れて他人を否定したり、傷つけたり、不快にさせてしまうことがあります。その根底には、社会によって植えつけられた固定観念が潜んでいることも多く、そのまた奥底には、固定観念を打ち破って自由に生きようとしている人たちへの妬みもあるでしょう。この本は、そんなことはもうやめませんかということを「非婚」をキーワードにして語っています。今どき、非婚主義者にあれこれ言うなんてナンセンスだと。
一方、著者は、世間の凝り固まった固定観念をひっくり返すには、私の日常を語り、人々に知ってもらうことがとても大事だと考えていて、毎日のルーティン(仕事や体づくり)にはじまり、住んでいる家、推し活、大好きな家族や仲間のことなどを包み隠さず、時には弱音を吐きながらもユーモアと愛情たっぷりに綴っています。そして、何より励まされるのは、あなたも少しずつでいいから語ってみませんか、私はあなたの話を聞く準備ができていますよとエールを送ってくれること。そのエールはきっと、多くの人たちの心に響くに違いないと期待しています。(清水知佐子)