『カッコの多い手紙』(スリーク、イ・ラン/ 著、吉良佳奈江/訳、書肆侃侃房)は、ミュージシャンで、フェミニズムの同志。先行き不明のコロナ禍に交わされたイ・ランとスリークふたりの往復書簡です。
世界中のみながある意味、同じ体験をし、同じような感情を抱くことになった「コロナ(COVID-19)」の時代に、ふたりのやり取りの言葉に、ハッとしたり、うなづいたりしてしまいました。
翻訳者の吉良佳奈江さんからのメッセージをご紹介します。イ・ランさんの言葉に吉良さんが応えて、そしてスリークさんの言葉も添えていただきました。
〈スリークに手紙を書かなくちゃ〉と思う時間を集めて、手でつかめる何かを作って見せてあげたいです。(それこそが手紙なのでしょうか!?)——イ・ラン
はい。それこそが手紙です。そして本になってついに日本語版になりました。ラッパーのスリークとミュージシャンで作家のイ・ラン。コロナの時代にふたりの表現者の間で交わされた、密やかで温かい言葉たちを詰め込んだ往復書簡集です。話題は猫たちや家の話からどんどん人間の内側に向かいます。タトゥーだらけの皮膚から、妊娠する体、治らない腰痛、食べ物を選ぶこと、学び続けること。日本語読者の皆さんの心に刺さること間違いなしです。
——吉良佳奈江私たちの本はかわいいけど、内容は強いです!——スリーク。