●本書の概略
主人公のペンギンは旅をする途中で、さまざまな悩みをもった動物たちと出会う。動物たちがもつ悩みは、私たち人間が日常に感じそうな共感する内容が多い。
たとえば、自分が何を好きかわからないイノシシ。遅刻することを恐れてよく眠れず目にクマをつくり、そのせいでパンダに間違われるホッキョクグマ、、自分が友達を怒らせてケンカしたのに素直に謝れないカエル……などなど。
ほのぼのとしたタッチのイラストで癒される一方、ペンギンと動物たちの会話はときとして真実をつく鋭いものがあり、そのギャップも本書の魅力と言えるだろう。
●目次
1章:ディア マイライフ
2章:世の中に同じような関係はない
3章:応答せよ、愛
4章:ここで勇気は売っていますか?
5章:不慣れな幸せになる方法
●日本でのアピールポイント
コミックエッセイなので、テキスト量が少なく、普段本を読まない人でも読みやすい。日本のコミックエッセイは、実話を基にしたリアルなものが多いが、このコミックエッセイはほのぼのとした中にも、人生哲学を感じさせる台詞が多く、幅広い年齢の人に楽しんでもらえるだろう。
作成:池野花