●本書の概略
インターネット書店「yes24」が発行する「月刊チャンネルyes」の編集に長く携わり、人気ポッドキャスト「チェギラウッ(読書アウト・現在は配信終了)」の共同MCとして著名なオム・ジヘ氏のエッセイ。韓国で一番多くの著名人にインタビューしている著者が、2〜3ページずつ、計61の「好きな人」に関するエピソードを綴っている。
例えば「目を合わせる人」では、読書家として知られる俳優のムン・ソリ氏がポッドキャストの収録に訪れた時のエピソードを紹介。ムン・ソリ氏は、収録中、全てのスタッフと目を合わせながらゆっくりと話をしたそうだ。理由をたずねると、スタッフがリラックスしてこそ、自分もリラックス出来るという返事が返って来た。目を合わせ、相手に関心を持ち、尊重しようとする姿勢ほど、人に感動を与えるものはないと著者は述べる。
前著『態度のことば』で、インタビューや読書を通じて、一人占めするのが惜しい「ことば」を取り上げて、多くの読者から共感を得た著者が、3年を経て「人」について記した本書は、韓国で30〜40代の女性を中心に支持を集めている。
●目次
プロローグ
気まずい関係になることを避けない人/詳しく読む人/時を待つ人/自分の気持ちに集中する人/また会いたくなる人/沈黙しない人/好き嫌いがはっきりしている人/誰かを世話する人/良い人がいれば紹介してくれる人/応えてくれる人/心を開いている人/愛情が深い人
/好きだという気持ちだけあれば良い人/失敗を語る人/やるべきことをする人/長く使う人
(中略)
/質問する人/きちんと謝る人/対応に長けた人/声をかけてくれる人/時には損をすることができる人/そんなこともあるさ、と思う人
/相手の欠点を愛せる人/脇役を喜んでできる人/ほど良く明るい人/自由がより大切だと言う人/小さなことをやり遂げる人/別れ際が良い人
エピローグ
●日本でのアピールポイント
好き嫌いがはっきりしていて、そう簡単には人を好きにならない。そんな「気難しい」著者が長い時間をかけ、インタビューの場で、職場で、ママ友との交流などを通じて作り上げた「好きな人リスト」は、目次だけでも思わずうなずいてしまう説得力がある。日本でも韓国でも社会生活を送る上での最大の悩みは対人関係だ。対人関係を考える上で重要な「なぜこの人に惹かれるのか」「なぜこの人といると気まずいのか」このような問いに的確に答え、自分の感情を冷静に説明できる人がどれほどいるだろうか。長年、インタビュアーとして他人を詳しく観察し、他人の行動を深く考えてきた著者が綴ったエピソードの中に、その答えがあると同時に、次に自分が取るべき行動が見えてくるに違いない。
(作成:中村晶子)

