●概略
数多の日本文学を韓国語に翻訳してきた翻訳家イ・ソダムが、今回は自らの著作で読者と向き合う。日本語翻訳家らしく何よりも本を愛する彼女のもうひとつのアイデンティティは、推し活(オタク)だ。本書で彼女は、20年以上にわたりあるアイドルのファンだったこと、日本のある声優を好きになったことがきっかけで日本語翻訳家となったこと、そして堂々と推し活をするために一生懸命生きるようになったと告白している。自分が好きなものに本気で真正面から向き合うだけで、人生がどれほど特別になるかを軽快な文章で楽しく伝えている。
●目次
序文 _ 「推し活」が救った人生
好きだからすること・・・・・・それがまさに「推し活」です
日常を救うもの・・・・・・それがまさに「推し活」です
人生の食事、人生の映画、人生の俳優……人生のいろいろ
気づけば人生が楽しくなった?・・・・・・それがまさに「推し活」です
終わりに_我々はみんな「推し活」して生きる
●日本でのアピールポイント
日本でも自分の人生に迷っていたり、義理・義務・我慢・金銭にしばられて自由に生きられない人は多い。しかしながら日本でも特定の組織にしばられた生きる時代は終わった。自分が本当に望むものに向き合い、自分自身楽しみながらも真剣に追求することで自分ならではの世界が広がる。そんな良い意味での自分本位の生き方の素晴らしさを教えてくれる。不要な束縛から逃れ、楽しく、身軽に自分本位に生きることを願っている人に是非おすすめしたい一冊である。
(作成:横田明)