●本書の概略
本書は漢方薬剤師である著者が、現代医学では原因の解明や治療が難しい心身の不調を取り除く方法や理論について語った一冊である。
“私たちはエネルギーのバランスゲームで成り立っている。”そう主張する著者は、表面的な“治療”ではなく、根幹からマイナスに傾いてしまった患者のスピリット・ソウル・ボディをプラスのエネルギーで満たす“完全なる治癒”を目指している。東洋医学やインド伝統医学、仏教やキリスト教といった宗教の教えとして長きにわたり受け継がれてきた先人の知恵と、ニール・ドナルド・ウォルシュ、デヴィッド・R・ホーキンズらの理論のほか、著者自身による研究結果を交えて、心身の健康を手にするためのあらゆる情報を体系的にまとめたスピリチュアル医学書である。
●目次
パート1 はじめに
パート2 肉体の細胞をよみがえらせる
パート3 ネガティブな内面を浄化し、ポジティブエネルギーで満たす
パート4 自らを拘束するカルマの足かせを解く
パート5 “統合意識”を回復して光の存在になる
パート6 7つの宝石を完成させて“光の存在”になる
パート7 見えない世界を探検する
パート8 “完全なる治癒”に到達する
●日本でのアピールポイント
今や一般の薬局でも、東洋医学で“未病”といわれる“病名のつかない体調不良”に対応した漢方薬シリーズを買える時代だ。それだけ多くの人が、現代医学だけでは治療できない心身の不調を抱え、現代医学の限界を超えた治癒を求めているということである。心身の回復を求めてヨガや瞑想を始める人が増え、世界中がコロナ疲れしている現在、本書を読む処方箋として心身のリセットをはかるのもよいだろう。
本書は、スピリチュアルな話に抵抗がある人でも素直に理解しやすいよう、キャリア30年を越える薬剤師である著者が、肌荒れや冷え性といった小さな体の不調の原因を東洋医学の観点でひとつひとつ解説するところから始まる。そしてその根本的な原因を取り除き、体中の細胞を生き生きさせるためには? というところから “分離意識”や“カルマ”を浄化して、“統合意識”を養い、ポジティブエネルギーを充電するための話へと深化していく。医学はもちろん、心理学や宗教、輪廻転生や宇宙に関する話まで網羅しているため、現代医学に限界を感じて苦しんでいる人だけでなく、スピリチュアルな世界を楽しみたい人たちの知識と想像力も膨らませてくれるだろう。
作成:渡辺麻土香