長年、本を作る編集者としてもっぱら机の前に座りっぱなしで仕事をしてきたという著者が、ふとしたきっかけで朝型の運動好きに変身した姿が描かれるエッセイ。
ただこの本で著者が伝えるのは、もちろん運動そのもの(水泳から始まり、トライアスロン大会に出場するまでに成長)の魅力だけではない。練習を通して自分の限界を超えてみる体験、“練習するコツ”を得たものの幸せや、現在進行形でゆっくりと少しずつ、自分を鍛えていくこと、朝起きて歯を磨くように、強力な習慣を身に着け、コツコツと一日一日の時間を積み上げることを説く。
そのすべてが人生を豊かにしてくれることを明るいタッチで心地よく説いてくれている。
翻訳を担当された田中千晴さんから推薦のコメントを頂戴しました。
ゆっくり、少しずつ、コツコツと運動を重ねて、体力とともに思考や人生も変化させてゆく。本書は著者のイ・ヨンミさんが40歳から運動を始め、どのように体力を身につけていったのかを綴ったエッセイです。
体力ゼロから一念発起し、トライアスロンや登山も成し遂げてしまう過程はまさに冒険。
訳しながら一緒に泳いで走って峠を駆け上がり、時には転びながらも何度も立ち上がるひたむきさに大きく励まされました。「大人、女性、母親」という枠の中にぎゅっと押し込めていた体を自由に解き放っていく姿に触れ、読了後にはきっと自分の体と向き合いたくなるはず!
年齢にとらわれたくない、少しでも体力をつけたい、日々がんばりながらそう願うみなさんへ。ぜひお手にとっていただきたい一冊です。
『魔女の体力 40歳、女性が体力をつけるべきとき』(イ・ヨンミ 著/ 田中千晴 訳/世界文化社)

