作者のことばに「ことばには、その人の心がこもっています。とげとげしいことばをつかう人は、心にゆとりがありません。ことばがやわらかくてすてきな人は、心がゆったりしています。」の言葉に、改めて大きく頷きながら、ページをめくりました。子どもたち向けの絵本のようでいて、実はオトナたちに改めて「言葉」について考えさせる、いや気づかされる、そんなオトナも子どもも一緒に楽しむ絵本です。一緒に「言葉の魔法の世界」を楽しんで欲しいと思えました。
翻訳を担当された藤田麗子さんから推薦のコメントを頂戴しました。
「何でもできる人に ならなくてもいい」「わたしは、これがすき」
わたしに元気をくれる、ゆうきがでることば。「きっと、りゆうがあるんだよ」「てつだおうか?」
思いやりの心をつたえる、やさしいことば。さりげないけれど心に大きな変化をもたらしてくれる、宝石のようなことばが詰まった絵本です。
著者は、約340点もの児童文学を発表し、子どもの自己啓発に取り組んでいるコ・ジョンウクさん。『あおいアヒル』のリリアさんによる、かわいらしい動物や子どもたちのイラストにも癒されます。「韓国も日本も悩みごとやあたたかい思いやりの気持ちは同じなのだな」と改めて感じながら、一つひとつのことばを大切に訳しました。前向きなことばを使っているうちに、毎日が楽しくやわらかくなることを教えてくれる一冊。うまくいかない日、くじけそうな日を前向きに乗り越えていくヒントがきっと見つかるはずです!
(藤田麗子)
『やさしいことば、ゆうきがでることば』(コ・ジョンウク 文、リリア 絵/ 藤田麗子 訳/パイ インターナショナル)