『熱狂的なファンを生み出す 「世界観」のつくり方』(イ・ジヒャン 著/ 李聖和 訳/ 日本実業出版社)

“世界観”と聞くと何が思い浮かぶのでしょうか。私はこの単語を聞いてイメージするものが2015年頃から変わったように思えます。

で始まった本書に、確かにこの”世界観”という言葉そのものは果たして何を意味するのだろうか?という疑問から読み進めると、韓国の大人気出版社であり、制作プロダクション「安全家屋」でコンテンツの企画・開発を統括するチーフストーリープロデューサーを務める著者イ・ジヒャンさんが「なぜ世界観が必要なのか、どこまで必要で、あるときは必要ないのか、良い世界観とはどのようなもので、その基準はあるのか、魅力的な世界観を自分のコンテンツにどう取り入れるか」を丁寧に解き明かしてくれる一冊でした。

その一つに挙げられていた「共感」の重要性、そして意外性もまた重要であるとの解説に、確かに身の回りで熱狂的なファンを生み出しているコンテンツや、人気のあるアーティストたちにも共通する点だと、改めてきづかされ、自分自身が新しいコンテンツを設計する上でこの両面を意識してみた際の変化が楽しみになりました。(さ)

翻訳を担当された李聖和さんから推薦のメッセージを頂戴しました。

本書は、韓国の制作プロダクション兼出版社「安全家屋」でチーフストーリープロデューサーを務めた著者による、「世界観」の本質を解き明かす一冊。SFやファンタジーに限らず、映画、ドラマ、K-POP、漫画、ゲーム、YouTubeなど、多様なコンテンツにおいて「世界観」がいかに構築され、人々を惹きつけ、拡張し続けるのかを解説します。
クリエイターはもちろん、読者・観客にとってもコンテンツをより深く楽しむための新しい視点を提供します。本書を通じて、作品の魅力を再発見し、新たな楽しみ方を見つけていただければ幸いです。

『熱狂的なファンを生み出す 「世界観」のつくり方』(イ・ジヒャン 著/ 李聖和 訳/ 日本実業出版社)