『会社のためではなく、自分のために働く、ということ』(チェ・イナ 著 / 中川里沙 訳 / 日経BP)

韓国の大手広告代理店・第一(チェイル)企画の元副社長。コピーライターとクリエイティブディレクターで活躍された著者のチェ・イナさんは、今、ソウルで自分の名前を冠した書店「チェ・イナ本屋」を運営し、すでに2店舗を構えるという。会社員時代から培ってきたビジネスマインドが書店経営にも活かされているのです。そんなチェ・イナさんのさまざまな経験、学びがギュッと詰まった人文エッセイです。

「やりたい気持ちと同じくらい、私はやるべきこと、やろうと思ったことを成し遂げる気持ちと意思を高く評価する。とくに、複数人で働く場合はなおさらだ。」

との言葉にハッとしました。
訳者の中川里沙さんからも推薦のメッセージを頂戴しました。

ここ数年、働き方が急激に変化し、働くことの意義や仕事について考えなおした人は多いのではないでしょうか。「仕事は適度にして、好きなことをして生きていこう」と考える人もいるでしょう。本書は、そんな風潮の中「自分らしく働くこと」の意味をあらためて考えさせる一冊です。
コピーライターとして働いた著者のメッセージは、シンプルだけれど示唆に富んでいて、がんばりを肯定されるようなあたたかい気持ちになります。ジャンルは自己啓発ですが、著者の歩みや、影響を受けた本などがたくさん登場するので、ビジネス書や自己啓発書は読まないという方にもおすすめです。仕事をがんばるみなさんに、ぜひ手に取っていただきたいです。 (中川里沙)

『会社のためではなく、自分のために働く、ということ』(チェ・イナ 著 / 中川里沙 訳 / 日経BP)