「30代前半で経済的自由を手に入れた事業家で あり、“逆行者”シンドロームを巻き起こした韓国 のベストセラー作家。YouTubeクリエーター。」の肩書きをみて、少しおののきながらも本を開いてみると、やはり物事を成し遂げた人ならでは強さと柔軟さもまた感じながらグイグイと読まされてしまいます。
翻訳者の藤田麗子さんからのおすすめコメントをK-POPアイドルグループ「HIGHLIGHT」のメンバーがYouTubeで紹介していたコメントを翻訳の上、コメントを紹介いただきました。
韓国で50万部を突破し、2022年に最も売れた自己啓発書。著者のジャチョンは、一冊の本と出会ったことをきっかけに、30代前半で経済的自由を手に入れた事業家です。自分に大きな影響を及ぼした書籍を紹介するYouTube動画「貧乏オタクを年収10億ウォンに導いた5冊の本」が99万回再生を記録し、100社以上の出版社から書籍紹介や執筆のオファーを受けて本書を執筆。その印税をすべて“寄付”したことでさらに話題を集めました。
2023年9月には、HIGHLIGHTのユン・ドゥジュン、ヤン・ヨソプ、ソン・ドンウンによるJTBC読書ウェブバラエティ番組「しろという読書はせずに」の第1回にも登場。一部をご紹介します。
――『逆行者』を一言で紹介すると?
ヤン・ヨソプ 「『逆行者』は人生のチートキー(裏技)だ」。人生をよりラクに、成功にいっそう近づきやすくしてくれる本じゃないかと思いました。
ユン・ドゥジュン 僕は「『逆行者』は手にスプーンを握らせてくれる本だ」。方法について、とてもくわしく教えてくれます。「こうするといい」「これをやれ」ということまで言ってくれる本なので、何を食べるかは読者の選択。とても親切な本だと思います。
ソン・ドンウン 『逆行者』は自由へと向かう、最初のはばたきだ」。経済的自由についての話が書かれているので。
――「逆行者7段階」について。
ソン・ドンウン 7段階の前に、“無意識に亀裂を入れる”という0段階があります。1段階が自意識の解体、2段階では自分のキャラクター設定に関する話、3段階は、遺伝子の誤作動を克服するという話が出てきます。
ヤン・ヨソプ 僕は、本を読みながらこんなことも頭をよぎりました。僕は順理者〔遺伝子、無意識、自意識の操り人形として、生まれ持った運命に従って生きる人々〕なのか? それとも逆行者なのか? 思いませんでしたか?
ユン・ドゥジュン 僕も考えました。僕たちはそれなりに“逆行”してきた人生じゃないですか? 特別ではないですが特殊な職業なので。日常生活に絞って考えてみると、僕は順理者だろうなと思いながら読んでいました。
ヤン・ヨソプ 僕は(自分を)逆行者だなと思いました! 1段階の自意識解体にあった、困難に直面したときに自分を見つめ直して、解決する方法を考えること。こういったことは僕にもちょっとできているんじゃないかな、と。僕は5%しかいない逆行者かもしれない……⁉(笑)。
――「逆行者2段階」に従って、新たに設定したいキャラクターはありますか?
ソン・ドンウン 著者は、文章を書くことを何度も勧めていますよね。「どうやって書けばいいんだろう」と思ったらくじけそうになりましたが、僕も文章に関する本を20冊くらい読んで、書くことが好きな人になろう、そういうキャラになりたいな、と思いました。
ユン・ドゥジュン “サッカー歌手”というキャラクター。歌手はもともとの職業なので。著者もアマチュアスポーツ選手になろうというキャラ設定をして、いろいろなスポーツに挑戦をしていると書かれていたので、とても共感しました。
――感銘を受けた部分は?
ソン・ドンウン 遺伝子の誤作動の一節が面白かったです。“蛾は視力があまりよくないため、月明かりを頼りに飛ぶ習性がある。しかし、現代に入って電球が登場した。その結果、蛾は電球を月明かりと勘違いして近づき、死を迎える。生存に有利だったはずの遺伝子プログラムが、現代ではむしろ死を招いてしまうのである”。この観点がとても新鮮に感じられて、僕も遺伝子に従って進んでいるだけなのだろうかと振り返るきっかけになりました。
ユン・ドゥジュン “養鶏場のニワトリを見よ。彼らに自由意志があると言えるだろうか? この鶏は限られた垣根の下に住んでいる。遺伝子の命令に従ってエサを食べ、交尾をして、たまごを産み……”という部分です。どこかで聞いたことがあるなと思い出したのが、Netflixの『ザ・ホワイトタイガー』という作品です。インドのアラヴィンド・アディガという作家の小説を脚色した作品で、ここにもそんなセリフが出てきます。「鶏小屋の鶏は他の鶏が死んでいくのを見ながら、次が自分の番だと知りつつも何の行動も取らない」。ドンフンさんが言った遺伝子の誤作動とも通じる部分です。人間は生命体の中で特別な存在だと思いがちですが、みんなと同じことを考えるのは平凡なことだと『逆行者』では言っていました。
ヤン・ヨソプ 僕もいろいろな行を(読書アプリで)ハイライトしました。“失敗をしてこそ「レベルアップ」ボタンを押すことができる”。“僕は読書を始めてから今まで、シーシュポスのように何度も岩を山頂まで押し上げては落としてきた”。ファンのみなさんとのコミュニケーションの中で 「何でも聞いてくださいね」と悩み相談に乗ってきましたが、失敗への恐怖を抱えている人がたくさんいました。でも、僕自身も「ステージの上でミスしたらどうしよう? できなかったらどうしよう?」と考えることがあって。レッスンを受けたり一人で練習をしたりしていると、うまくいくときもありますが、高い確率でできないときのほうが多いじゃないですか。それは(シーシュポスの)刑罰のようなものだけど、自分を鍛えて成長していく過程だと著者はおっしゃっているような気がして、これはいま僕が感じている困難や難関に大きな勇気をもたらしてくれる言葉ではないかと思ってハイライトしました。
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