『真夜中のちいさなようせい』(絵と文:シン・ソンミ/訳 清水知佐子/訳 ポプラ社)

「ポプラせかいの絵本」シリーズ67冊目として『真夜中のちいさなようせい』(絵と文:シン・ソンミ/訳 清水知佐子/訳)が出版されました(ちなみに58冊目は、イ・ミョンエ/作、生田美保/訳の『いろのかけらのしま』です)。真夜中に男の子の前に現れたようせいたち。ようせいはとても小さいけれど、表情や仕草がコミカルで愛らしくて、ひとりひとり違っています。みんなそれぞれおしゃべりをしているようで、自分も仲間に入れてほしくなってきます。東洋画を学んだというシン・ソンミさんらしく、朝鮮半島の伝統的な装いがとてもかわいく、色合いも素敵です。訳者の清水知佐子さんからメッセージを頂戴しましたので、ご紹介します。

この絵本が刊行されてから、早速、うれしい感想が届いています。「育児をはじめたばかりの新米ママが涙ぐんでいました」「就学前の男の子が夢中になってページをめくっています」「痴呆の母が可愛い、可愛いと言いながら読んでいます」――老若男女問わず、楽しんでいただいている様子が伝わってきます。「最後のページにたどり着いたとき、心がふっくらしていることに気づきました」「中島かほるさんによるブックデザインが、絵本をより魅力的なものにしていますね」といった声もありました。ストーリーはとてもシンプルで、本格的な東洋画の美しさがぐっと伝わってくる作品です。伝統とモダンとファンタジーがうまく溶け合ったシン・ソンミさんの世界観が多くのみなさんに愛されることを願っています。この作品について、ポプラ社のnoteに寄稿しています。どうぞこちらも合わせて読んでください。(清水知佐子) (ポプラ社のnoteはこちらからお読みいただけます。

『真夜中のちいさなようせい』(絵と文:シン・ソンミ/訳 清水知佐子/訳)