教保文庫、9月の月間ベストと注目の新刊(エッセイ)

教保文庫の9月のエッセイ月間ベスト10と注目の新刊情報をご紹介します。今月は、9位と10位に新たな作品がランクインしました。注目の新刊では、『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』『話し足りなかった日』などで知られる多彩なアーティスト、イ・ランのエッセイを取り上げました。

1位:『호의에 대하여(善意について)』ムン・ヒョンベ(キムヨンサ/2025.08.28)
2位:『다정한 사람이 이긴다(優しい人が勝つ)』イ・へイン(Feelm/2025.08.13)
3位:『어른의 행복은 조용하다(大人の幸せは静かだ)』テス(ページ2ブックス/2024.11.04)
4位:『행복할 거야 이래도 되나 싶을 정도로(幸せになれるはず、不安になるほどに)』イルホン(ブクロム/2024.07.29)
5位:『료의 생각 없는 생각(RYOの考えのない考え)』RYO(ヨルリムウォン/2025.06.16)
6位:『단 한 번의 삶(一度きりの人生)』キム・ヨンハ(ボクボクソガ/2025.04.06)
7位:『달리기를 말할 때 내가 하고 싶은 이야기(走ることについて語るときに僕の語ること)』村上春樹著、イム・ホンビン訳(文学思想/2016.12.15)
8位:『너를 아끼며 살아라(君を大切にしながら生きて)』ナ・テジュ(ダブルブック/2025.06.12)
9位:『과학산문(科学散文)』キム・サンウク、シム・チェギョン(福福書架/2025.09.05)
旅行中に「墓の中の肉体は、亡き人が残した唯一の物理的存在であり、墓とは死者のためのものではなく生者のための空間」であることに気づいた物理学者、コインランドリーで洗濯機が回る音を聞きながら「宇宙空間の中で、この地球だけがやけに騒がしい『特異点』なのだ」と気づく天文学者。科学的な問いから出発し、民主主義の歴史、東西の絵画、記憶と死など、あらゆるテーマで「日常の中の科学」について綴られたエッセイ集です。
10位:『각성(覚醒)』キム・ヨハン(トオルム(RISE)/2025.07.31)
本書は単なるエッセイではなく、「感情の整理」「関係の整頓」「自己基準の回復」を通じて、人生を根本から立て直そうとする人のための「トレーニングブック」です。自分をダメにするのは他人ではなく自分自身であるという現実を直視することから始まり、人生を変えるための感情コントロールや人間関係を築く際の基準などについて語りながら、人生を本気で生きようとする読者を「覚醒」へと導きます。

『기타를 작게 치면서(ギターを小さく弾きながら)』イ・ラン(アチムダル/2025.09.17)
『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』(斎藤真理子・浜辺ふう訳、‎ 河出書房新社)や『話し足りなかった日』(オ・ヨンア訳、リトル・モア)などで知られる多彩なアーティスト、イ・ランの新作エッセイが出版されました。これまでに発表したアルバムの収録曲と未収録の曲を合わせた全37曲の歌詞とともに、それぞれの歌に込められたストーリーが綴られています。(文/金知子)