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K-BOOK振興会便り 2024年11月号 http://k-book.org/
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◆◇今月のTOPIK◇◆
●フェア情報●
K-BOOKフェスティバル
11月23日(土)12:00~18:00
11月24日(日)11:00~18:00
オフライン:出版クラブビル
オンライン:公式サイト及びYouTubeチャンネル
https://k-bookfes.com/
●イベント情報●
11月8日(金):【チェッコリ/会場+オンライン】
日本と韓国の本屋事情:本屋の生存探究を見つめる出版ジャーナリストたちのブックトーク
ゲスト:ハン・ミファ、石橋毅史
https://chekccori241108.peatix.com/
11月22日(金):【本屋B&B/会場+オンライン】
チョ・イェウン×三宅香帆
「新感覚ホラー小説を通じて見る、日韓の文学現在地」
『カクテル、ラブ、ゾンビ』(かんき出版)刊行記念
ゲスト:チョ・イェウン 、三宅香帆
https://bb241122a.peatix.com/
11月24日(日):【本屋B&B/会場+オンライン】
チョン・ジヘ×原田里美×内沼晋太郎
「好きなことを続けていく方法」
『私的な書店ーたったひとりのための本屋ー』(葉々社)刊行記念
ゲスト:チョン・ジヘ 、原田里美、内沼晋太郎
https://bb241124a.peatix.com/view
11月25日(月):【本屋B&B/会場+オンライン】
ソ・イジェ×原田いず×大田ステファニー歓人
「読むことと見ることの間で かつて映画を学んでいた日韓の小説家が語る、世界の切りとり方」
『0パーセントに向かって』(左右社)刊行記念
ゲスト:ソ・イジェ、原田いず、大田ステファニー歓人
https://bb241125a.peatix.com/view
◆◇日本語で読みたい韓国の本◇◆
エッセイ 『インスタグラムには絶望がない(인스타그램에는 절망이 없다)』
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●ミレニアル世代をテーマに、青春、ジェンダー、共同体(個人主)を題材にしたエッセイ
インスタグラムは華やかな写真で溢れている。その写真は日常のたった一瞬のものであるが、
を見ると人生とは華やかで希望に満ちていると錯覚し、自分もそこにいなければならないという脅迫を植え付けられる。
これは若者だけの話ではなく、今この時代に生きる全ての人に言えることではないだろうか。
ミレニアル世代と中年層の葛藤、ジェンダーの壁、性暴力、憤怒社会に生きること、
他者との関係についてなどSNSだけでなく社会問題まで、著者の経験や映画を取り出してわかりやすく自身の考えを述べている。
著者は、これまで20冊以上を執筆してきて、そのほとんどは書きたいと思ったことを書いてきたという。
その著者が初めて、私がこれを書かなければという義務感により書いた1冊。
自分とは違う世代、性別に対する理解を深め、お互いを思い合うことを考えさせてくれる作品だ。
http://k-book.org/yomitai/241007/
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YA 『塩の子ども(소금 아이)』
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●不遇な高校生を主人公に、やさしさが人を正しい方向に導くのだと気づかせてくれる物語
著者は『ペイント』(小山内園子訳/イースト・プレス/2021年)で第12回チャンビ青少年文学賞を受賞したイ・ヒヨン。
幼い頃から親の育児放棄により施設や親戚知人宅を転々としながら、
自分の中に閉じこもることで自分自身を守る孤独な少年イス。様々な不遇を経験しながらも、
血のつながらない祖母や息子同然にかわいがってくれる近所のおばさん、初めての友人など、
イスに寄り添う人たちのおかげで、イスは不幸な出来事の真実を知っても、きちんと向き合える少年に成長していく。
これから大人になる子どもたちはもちろん、かつて十代だった大人や親になった人たちを含む多様な世代に読んでほしい1冊。
http://k-book.org/yomitai/241014/
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人文 『企画すること つくること(기획하는 일 만드는 일)』
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●プロデューサー、脚本家10人のインタビュー集
韓国でもテレビ、ネットなど様々な媒体で多様な番組、企画が生まれており、
様々なバラエティー番組やドラマが量産されている。
大衆の心を捉えて人気になったそのコンテンツを、生み出し、監督した人がどんな人か知っているだろうか?
人気になった作品、よく出来たコンテンツを見ると気になるのでは。誰が、どのように企画したのか?
アイデアはどこから来たのか?
本書は最近2年間の流行を先導し、人々の心をひきつけた映像プログラムを作ったPDと脚本家にインタビューしている。
YouTubeチャンネル、バラエティ、ドラマなどどのように企画し、どのように作ったのか、内実を彼らが直接語っている。
プロたちの本当の話を聞くことのできる本になっている。
http://k-book.org/yomitai/241021/
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◆◇日本語で読める韓国の本◇◆
『会社のためではなく、自分のために働く、ということ』(チェ・イナ著/中川里沙訳/日経BP)
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韓国の大手広告代理店・第一(チェイル)企画の元副社長。
コピーライターとクリエイティブディレクターで活躍された著者のチェ・イナさんは、今、ソウルで自分の名前を冠した書店
「チェ・イナ本屋」を運営し、すでに2店舗を構えるという。
会社員時代から培ってきたビジネスマインドが書店経営にも活かされているのです。
そんなチェ・イナさんのさまざまな経験、学びがギュッと詰まった人文エッセイです。
「やりたい気持ちと同じくらい、私はやるべきこと、やろうと思ったことを成し遂げる気持ちと意思を高く評価する。
とくに、複数人で働く場合はなおさらだ。」
との言葉にハッとしました。
訳者の中川里沙さんから推薦のメッセージを頂戴しました。
http://k-book.org/yomeru/241010/
『北朝鮮の食卓 食からみる歴史、文化、未来』(キム・ヤンヒ/ 著、金知子/訳、原書房)
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北朝鮮の食文化や制度、郷土料理などを写真とともに豊富に紹介した人文書。
郷土料理の章では作り方が詳しく書かれてあり、読み続けていると思わずお腹がなってしまいます。
また、秋夕(チュソク)の前日に食べるノチでは、黄晳暎(ファン・ソギョン)のエッセイが、
咸興の毛ガニを紹介するところでは白石(ペク・ソク)のエッセイが引用されるなど、様々な文献も紹介されていて、
関心が高まります。
南北首脳会談や米朝首脳会談で出された料理とそれにまつわるエピソードもとても興味深いです。
そうそう、大同江ビールには1番から7番まで番号がついていて、味に違いがあることを本書で初めて知りました。
訳者の金知子さんからメッセージをいただきました
http://k-book.org/yomeru/20241030/
◆◇ 韓国の出版・本屋事情 ◇◆
教保文庫、9月の月間ベストと注目の新刊(韓国小説)
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8月末に刊行されたばかりの新刊がトップ3を独占し圧倒的な人気の高さを見せています。
注目の新刊ではホンブル文学賞を受賞した『시티 뷰(シティービュー)』を取り上げました。
http://k-book.org/publishing/202410060202/
教保文庫、9月の月間ベストと注目の新刊(エッセイ)
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8月に取り上げた『즐거운 어른(楽しい大人)』が9位にランクインしました。
注目の新刊では、クォン・ヨソンの『きょうの肴なに食べよう?』(丁海玉訳、KADOKAWA、2020)の改訂版を紹介しています。
http://k-book.org/publishing/20241006/
◆◇9月のK-BOOKらじお◇◆
#117 2024年のトップバッターは、クオン、サウザンブックス社、葉々社|KBF2024スペシャル①
http://k-book.org/news/radio_117/
#118 熱気を感じ、韓国餅に舌鼓みを打ち、学習者さんとの会話を楽しみに! 小学館、新泉社、駿河台出版社|KBF2024スペシャル②
http://k-book.org/news/radio_118/
#119 サイン本や著者来日、そして会場での新刊先行販売まで!新潮社、アスク出版、CCCメディアハウス|KBF2024スペシャル③
http://k-book.org/news/radio_119/
#120 父を思い、大学生が企画し、ラジオから生まれた多彩な本たちーアストラハウス、大月書店、NHK出版| KBFスペシャル④
http://k-book.org/news/radio_120/
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韓国の本=K-BOOKを愛する皆さんに、日本で刊行された翻訳本の新刊情報やイベント情報、韓国現地からの情報、
そして読者の皆さんの声をご紹介するインターネットラジオ「K-BOOKらじお」は、
Apple Podcast、Spotify、YouTubeで毎週金曜日 朝9時配信中!
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__おしまいに____________________
いよいよ今月23日、24日はK-BOOKフェスティバル。今年のテーマは「ひらく―本をひらき、心をひらき、ひろがる未来へ」。
ハン・ガンさんのノーベル文学賞受賞で、これまで以上に大盛り上がりしそうです。
チョン・セランとキム・チョヨプの対談や、イ・スラとファン・ソヌの対談など、
スペシャルイベントも数多くありますので、ぜひ足をお運びください。
(運営委員:五十嵐真希)
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発行:一般社団法人 K-BOOK振興会
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