【K-BOOK振興会便り】K-BOOKフェスティバル2022は3年ぶりに会場開催です!

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K-BOOK振興会便り  2022年11月号
http://k-book.org/
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◆◇今月のTOPIK◇◆

●今月のイベントをご紹介します。

11月5日(土)【チェッコリ/オンライン】
前田真彦、架け橋人の会
『世宗、ハングルで世の中を変える ハングル創製の物語』刊行記念―翻訳サークルから出版翻訳まで続いた道
http://www.chekccori.tokyo/mc-events/general/63654?mc_id=915

11月5日(土)【新大久保語学院イベントプラス/オンライン】
韓国SF作家ファン・モガさんトークイベント
https://www.shin-gogaku.com/ikebukuro/event/detail.php?aid=197

11月6日(日)【新潟市ユニゾンプラザ多目的ホール/オンライン参加可】
韓国文学の集い
パネリスト:斎藤真理子、波多野節子、申銀珠
https://overseas.mofa.go.kr/jp-niigata-ja/brd/m_23481/view.do?seq=54&page=1

11月24日(木)【NHKカルチャー京都教室/オンライン】
植民地期・朝鮮の詩を読む―第3回 金鍾漢と尹東柱
講師:天理大学国際学部外国語学科韓国・朝鮮語専攻教授 熊木勉
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1250428.html

11月26日(土)・27日(日)【K-BOOKフェスティバル2022/会場観覧及びオンライン】
作家キム・エラン来日! 小説家・中島京子との対談や、チャン・ガンミョン作家のオンライントークに、
25日(金)の前夜祭イベントには俳優の安藤玉恵さん登場。会場で書籍販売も行います。
https://k-bookfes.com/

◆◇日本語で読みたい韓国の本◇◆

人文 『教養が身につくギョーザはどう? ~日常のすき間を埋める社会のあらゆる知識~
(교양이 쌓일 만두 하지?~ 일상의 빈틈을 채워주는 세상의 모든 지식~)』
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●登録者数62万人超、面白く教養も身につく大人気のYouTubeチャンネル「教養ギョーザ」の書籍化

日常のふとした疑問について、進行役のキャラクターたちによる会話やイラストなどを通して解説し、
テーマについての答えはもちろん、歴史や科学、芸術に関する知識が自然に得られるようになっている。
例えば、「なぜ昔の人々はおかしなヘアスタイルなのか」の項では、
朝鮮時代の女性の装飾用かつら禁止令、中国の清の時代に男性に辮髪(べんぱつ)を強制する命令が下されたこと、
そしてフランス革命とアメリカ独立戦争の流れまで紹介するという具合だ。
歴史的な解説については、正史だけではなく民間に伝わるエピソードも紹介し、読者の知的好奇心を満たしてくれる。

教養が身につくギョーザはどう? ~日常のすき間を埋める社会のあらゆる知識~ (교양이 쌓일 만두 하지?~ 일상의 빈틈을 채워주는 세상의 모든 지식~)

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YA 『私に託された家(나로 만든 집)』
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●青少年の労働やマイノリティの疎外感などを題材にしてきたパク・ヨンランによる長編小説。

2歳のとき事故で両親を亡くし、祖父母の家で育てられた主人公の「私」(キョンジュ)。
祖父母の死去により、16歳にしてひとりぼっちになった。遺言に従い、祖父母の家を相続することになったキョンジュは、
思い出の詰まった二階建ての一軒家を守ることを心に誓う。ところが、家を売って分け前を得ようと、
叔父をはじめとした親戚の大人たちが下心を抱いて家にやって来る。相手が子どもだと思って、身勝手な行動をとる大人たち。
キョンジュは、大人たちの説得や懐柔、脅迫に屈することなく、「家は売りません」ときっぱり言い続ける。
地下倉庫に閉じ込められるという嫌がらせも受けたが、結局大人たちに勝ち、家を売られずに済んだ。
高校生にして家主になった少女が体験する危機、苦難、その中で成長していく姿が描かれた作品。

私に託された家(나로 만든 집)

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大人向け絵本 『L夫人のインタビュー(L부인과의 인터뷰)』
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●結婚と育児によってキャリアを失った主人公、オオカミのL夫人が夢や自尊心を取り戻そうとする様子を描いた大人向けの絵本。

結婚前は教師の職に就き、狩りも得意だったオオカミのL夫人。結婚した途端、食器洗い、掃除、洗濯と家事に追われ、本来の自分を見失っていく。
「私は何を探していたんだったかしら?」「私は何をなくしたんだったかしら?」家の中を掃除しながら失った何かを探すオオカミのL夫人。
キャリアを失った女性たち、ひいては、様々な理由で自尊心を失っている世の中のすべての女性たちに慰めと勇気を与える大人向けの絵本。

L夫人インタビュー(L부인과의 인터뷰)

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◆◇日本語で読める韓国の本◇◆

『詩人 白石 (ペクソク)  寄る辺なく気高くさみしく』(アン・ドヒョン/著 五十嵐真希/訳 新泉社)
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尹東柱などと並び、現代韓国で多くの支持を集め続ける詩人、白石。「詩人たちの詩人」と評されるほど人気があり、
ハン・ガンや、キム・ヨンスなどの小説家からも高い評価を受けている。本作は、分断後の北朝鮮で書かれたものも含め、
白石の生涯にわたる詩・随筆とその作品世界の魅力を余すところなく伝え、波乱に満ちた生涯を緻密に再現した評伝である。
著者も韓国で人気の詩人アン・ドヒョン。訳者の五十嵐真希によるメッセージを紹介しました。

『詩人 白石 (ペクソク)  寄る辺なく気高くさみしく』(アン・ドヒョン/著 五十嵐真希/訳 新泉社)

『普通のノウル』(イ・ヒヨン/著 山岸由佳/訳 評論社)
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シングルマザーに育てられた17歳の少年ノウル。16歳で自分を生み、ひとりで育ててくれた母と二人、貧しいながらも懸命に生き抜いてきた。
常に「普通」ではないと見られ続け、それに反発するように自分たちらしく生きてきたノウルと母。
だがそこに登場した母の恋人候補は自分とは10歳しか違わず、しかも親友の兄。
「普通」や「平凡」であることについて考え続けながら成長していくノウルの姿に胸が熱くなるYA小説。
訳者の山岸由佳さんによるメッセージをご紹介しました。

『普通のノウル』(イ・ヒヨン/著 山岸由佳/訳 評論社)

『最善の人生』 (イム・ソルア/著 古川綾子/訳 光文社)
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「最善の人生」を望みながら、最善を尽くせば尽くすほど「最悪」の道を歩むことになってしまう少女3人の物語。
学歴社会、競争社会が非常に厳しいことで有名な韓国。住む場所、通う学校がヒエラルキーを表すなかで、
大人に反抗し、団結し、壊れ、そして孤独感を高めていく少女たちの日々を、著者は韓国社会の問題点をあぶり出しつつ繊細に描きました。
「ほかの作品とは別次元の小説だった」という評価を受けて「第4回文学トンネ大学小説賞」を受賞した作品。
訳者の古川綾子さんによるメッセージをご紹介しました。

『最善の人生』 (イム・ソルア/著 古川綾子/訳 光文社)

◆◇ 韓国の出版・本屋事情 ◇◆

「秋の読書文化祭り」、宝水洞本屋通りで開催(韓国通信)
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釜山市中区の「宝水洞(ポスドン)本屋通り」で9月24、25日に開かれた「秋の読書文化祭り」について紹介しました。

「秋の読書文化祭り」、宝水洞本屋通りで開催(韓国通信)

教保文庫、9月の月間ベストと注目の新刊(韓国通信)
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教保文庫の9月の月間ベスト10(国内小説)と注目の新刊情報をご紹介しました。
長編小説『パルチザンの娘』でデビューしたチョン・ジアの、実に32年ぶりとなる長編小説『父の解放日誌』が、
刊行と同時に大きな注目を集めています。キム・ヨンスの新作小説集やキム・チョヨプの初エッセー、
韓国系アメリカ人キム・ジュヘの『小さな地の野獣たち』も話題です。

教保文庫、9月の月間ベストと注目の新刊(韓国通信)

◆◇10月のK-BOOKらじお◇◆

韓国の本=K-BOOKを愛する皆さんに、日本で刊行された翻訳本の新刊情報やイベント情報、韓国現地からの情報、
そして読者の皆さんの声をご紹介するインターネットラジオ「K-BOOKらじお」は、
Apple Podcast、Spotify、YouTubeで毎週金曜日 朝9時配信中!
ぜひお好みのプラットフォームで番組登録をお願いします。

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♯19 K-BOOKフェスティバル開催記念特別バージョン①―推しのコンサートよりK-BOOKフェスに参加します!

[K-BOOKらじお]♯19 K-BOOKフェスティバル開催記念特別バージョン①―推しのコンサートよりK-BOOKフェスに参加します!

♯20 K-BOOKフェスティバル開催記念特別バージョン②―語学書からグラフィックノベル、そして韓国SF小説まで

[K-BOOKらじお]♯20 K-BOOKフェスティバル開催記念特別バージョン②―語学書からグラフィックノベル、そして韓国SF小説まで

♯21 K-BOOKフェスティバル開催記念特別バージョン③―出版社の皆さん、出版社クイズ大会の出題は単純さが大事です

[K-BOOKらじお]♯21 K-BOOKフェスティバル開催記念特別バージョン③―出版社の皆さん、出版社クイズ大会の出題は単純さが大事です

♯22 K-BOOKフェスティバル開催記念特別バージョン④-おすすめの韓国映画、韓国ドラマもお聞きしちゃいました

[K-BOOKらじお]#22 K-BOOKフェスティバル開催記念特別バージョン③-おすすめの韓国映画、韓国ドラマもお聞きしちゃいました]

__おしまいに____________________

秋の恒例イベントになりつつあるK-BOOKフェスティバル。いよいよ今月の25日(前夜祭)から開催です。
完成したばかりの『ちぇっくCHECK』Vol.9を会場や、K-BOOKフェアを開催してくださるポップストアで配布します。
ぜひ、お手に取ってご覧くださいませ。
http://asm303.com/r/c/cum7/QEN9/x9CS0/

(運営委員:五十嵐真希)

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発行:一般社団法人 K-BOOK振興会

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