一度だけつかまえて(한번만 잡아줘)

原題
한번만 잡아줘
著者
ジョン・ソンチャン
出版日
2018年 12月10日
発行元
図書出版 ブカ
ISBN
9791189045135
ページ数
144頁
定価
13,500ウォン
分野
エッセイ

●本書の概略

幼少期、毎日のように喧嘩する両親のもとで育った著者にとって、漫画だけが現実から逃げられる「避難所」だった。アーティスト兼シンガーソングライターのジョン・ソンチャンは、大人になった今、名画の中にその避難所を見つけた。誰にでも、束の間、現実を忘れさせてくれる場所が必要である。そしてそれは、意外と身近なところにある。本書は、名画を鑑賞しながら心を癒してきた著者のエッセイを読み、読者自身も筆をとってエッセイを書き、絵と向き合う参加型の体験エッセイである。共感と癒し、そして静かな休息の場を与えてくれる。

●目次

イントロ/「白い猫」ピエール・ボナール/「ライラックの花束」ジェームズ・ティソ/「雨傘」ピエール=オーギュスト・ルノワール/「2人の姉妹」ジェームズ・ジェビューサ・シャノン/「晩鐘」ジャン・フランソワ ミレー/「モナリザ」レオナルド・ダヴィンチ/「真珠の耳飾りの少女」ヨハネス・フェルメール/「ファン・ゴッホの寝室」フィンセント・ファン・ゴッホ/「星月夜」フィンセント・ファン・ゴッホ/「散歩、日傘をさす女」クロード・モネ/「落穂拾い」ジャン・フランソワ・ミレー/「読書をする娘」ジャン・オノレ・フラゴナール/「フレイミング・ジューン」フレドリック・レイテン/「叫び」エドヴァルド・ムンク/「ローヌ川の星月夜」フィンセント・ファン・ゴッホ/「早すぎて」ジェームズ・ティソ/「ジヴェルニーの日本の橋と睡蓮の池」クロード・モネ/「睡蓮」クロード・モネ/「バーで練習する踊り子たち」エドガー・ドガ/「シエスタ」フィンセント・ファン・ゴッホ/「昼寝」ジャン・フランソワ・ミレー/「昼食」クロード・モネ/「ブルターニュの少年の水浴」ポール・ゴーギャン/「印象、日の出」クロード・モネ/「サン・ラザール駅:列車の到着」クロード・モネ/「メランコリー」エドヴァルド・ムンク/「窓際のガリシア出身の女性」バルトロメ・エステバン・ムリーリョ/「ベッドで」エドゥアール・ヴィラード/「夜のカフェテラス」フィンセント・ファン・ゴッホ/「エトレタの夕日」クロード・モネ/「パラバスの海岸」ギュスターヴ・クールベ /「新しい到着」ウォルター・ラングレー/「ジョー、美しきアイルランドの女性」ギュスターヴ・クールベ/「石割る人」ギュスターヴ・クールベ/「笛を吹く少年」エドゥアール・マネ/「小麦ふるい」ギュスターヴ・クールベ/「マルケロル テラス」アンリ・ル・マルタン/「興味深い話」ジェームズ・ティソ/「ラブレター」ジャン・オノレ・フラゴナール/「フランジェの樫の木」ギュスターヴ・クールベ/「デルフトの眺望」ヨハネス・フェルメール/「若き日の自画像」レンブラント/「ニコラス」ピーター・パウル・ルーベンス/「赤、青、黄のコンポジション」ピエト・モンドリアン/「頭蓋骨のある静物、バニタス絵画」フィリップ・ド・シャンパーニュ /「肘をつく女性、犬と静物」ピエール・ボナール

●日本でのアピールポイント

「逃げ出したい、休みたい」と思ったことは、誰にでもあるはずである。名画を眺めながら著者のエッセイを読むうちに、気持ちが和らいでいく。さらに本書では、読者自身がエッセイを書き、絵と向き合う体験ができる。見て、読んで、感じて、書いて、描く——この流れが、学生の読解力・表現力・感性を自然に育て、国語や美術の授業の教材としても活用できる。大人にとっては、日常から離れてひと息つける静かな避難所になるだろう。絵画鑑賞は決して難しいものではない。日常に疲れたら本書を手に取り、心のゆくまま絵を眺めてほしい。あなただけの逃げ場所が、一枚の絵の中に隠れているかもしれない。

 (作成:清水綾子)

ジョン・ソンチャン
大学時代、クラシックを専攻。大学院で芸術経営(Art MBA)を専攻し地域の文化財団にて10年勤務した。現在は大邱広域市議会で文化・観光・体育分野の立法・政策業務を担当している。