「一日もまぶしくない日はなかった~大衆文化評論家チョン・ドクヒョンの胸に残った名台詞たち」(어느 하루 눈부시지 않은 날이 없었습니다 대중문화평론가 정덕현의 가슴에 오랫동안 남은 명대사들)

原題
어느 하루 눈부시지 않은 날이 없었습니다 대중문화평론가 정덕현의 가슴에 오랫동안 남은 명대사들
著者
チョン・ドクヒョン
出版日
2024年6月30日
発行元
ページ2ブックス
ISBN
9791169850858
定価
15750ウォン
分野
エッセイ

●本書の概略

「愛の不時着」「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん」「椿の花の咲くころ」など放送が終了しても長く愛される作品から「涙の女王」「ソンジェを背負って走れ」など最新の韓国ドラマまでの作品から約40の名台詞を厳選。仕事や将来への不安、友人や恋人との出会いと別れなど人生に重ね合わせたエッセイとともに名台詞の魅力を紹介する。
さらにキム・ウンスク作家(「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」「ミスター・サンシャイン」)、パク・ジウン作家(「星から来たあなた」「愛の不時着」「涙の女王」)、パク・ヘヨン作家(「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」「私の解放日誌」)など韓国を代表する人気脚本家6人も推薦のコメントを寄せている。
ちなみにタイトルは2019年に韓国で放送され人気を博した「まぶしくてー私たちの輝く時間」のセリフからつけられた。

●目次

著者の言葉 いつも私たちのそばにいたけど、何でもないことのように

Part1 ただあなただけで十分です
Part2  あなたは春の日の陽ざしのようだ
Part3 せめて幸せに不幸になれたら
Part4  やりたいこともしながら生きています
Part5  農業をする心で

エピローグ ドラマ以外の人生はどこにあるのでしょうか

●日本でのアピールポイント

日本だけでなく世界でも大人気の韓国ドラマ。私たちの心をつかんで離さない韓国ドラマの魅力の一つに感情豊かな台詞がある。ドラマを見ながら、「これは私のことを言っているのでは?」という台詞に出会うこともよくある。登場人物たちの心情や葛藤をリアルに伝える台詞の数々は、見る者の心をとらえて長く記憶に残る。韓国ドラマでは特定の台詞が流行語になることもあり、台詞がファンの間で共有され、ドラマの人気をさらに加速させる要因になっている。
「一日もまぶしくない日はなかった」は、大衆文化評論家の著者が選んだ韓国ドラマの名台詞を人生と重ね合わせたエッセイで紹介する。
例えば、土砂降りのような試練が訪れて苦しんでいる人には「海街チャチャチャ」の台詞が慰めになるという。

「土砂降りのない人生がどこにある」
「こんな時は傘をさしてもどうせ濡れる」
「こんな時は『どうにでもなれ』と濡れてしまうんだ」(「海街チャチャチャ」)

ドラマはフィクションだという人がいる。けれど人生がなければドラマは存在しない。すべておドラマは人生の一部分に似ている。そして視聴者はドラマで自分の人生に偶然出会う。ドラマの台詞一言が疲れ果てた心を励ましてくれたりする。
同著は韓国ドラマの台詞から人生を振り返り前に進む勇気を与えてくれる力があり、新たな韓国ドラマの魅力に気づかせてくれる一冊だ。韓国ドラマファンだけでなく人生のエールが詰まったエッセイとしても広く受け入れられるはずだ。

 (作成:砂上麻子)

チョン・ドクヒョン 
1969年、韓国京畿道・安城生まれ。延世大学国語国文学科卒業。「韓国で一番多くテレビを見ている」といわれ、映画やドラマ、音楽など大衆文化の評論家、コラムニストとして活躍。2015年から百想芸術大賞審査委員、2021年からMBC視聴者評価委員を務める。著者作「ドラマの中の台詞一つに胸をえぐられる時がある」(原題、2020年)、「大衆文化トレンド2018」(原題、共著)