●本書の概略
心に響く言葉や癒しのメッセージをSNSで発信し、100万以上のファンの支持を集める“SNS作家”の代表格、チョン・スンファン。韓国で最大シェアを誇るメッセンジャーアプリ「カカオトーク」発の人気マスコット、「カカオフレンズ」に登場する、ライアン。
現代の韓国人の心をつかんで離さない両者がコラボレーションした本書は、短く平易な言葉で書かれた約100編のテキストに、ライアンをはじめとしたカカオフレンズの仲間たちの多彩なイラストが添えられている。
一日に3回の歯みがきみたいに
一日に3回の温かいごはんみたいに
大切なものがあるんだよ。
つらい一日をすごした
ぼくの心をなぐさめる時間。
(p240「まず僕の気持ちから」より)
日常の中のさまざまな瞬間と、そこで浮かびあがる喜怒哀楽の感情。それらを温かくすくいあげるのが、“心のキュレーター”である著者の言葉だ。ときにライアンに励まされているような、ときにライアンに自分の心の内をうち明けているような、優しさにあふれる言葉たちは、自分自身をふりかえり、前を向くためのヒントになる。
●目次
プロローグ ぼくのそばに、ぼくの好きなものを!
パート1 無表情な自分が好き
パート2 この星でただひとつだけ
パート3 誰かを変えようとしないという決意
パート4 ぼくのそばにいて
パート5 好きなことから考えよう
エピローグ 大切な人に聞かせたい話
カカオフレンズの紹介
●日本でのアピールポイント
最近の韓国でよく聞くキーワードに、「ソファクヘン(漢字で〈小確幸〉。小さくても確かな幸せという意味)」、そして「カムソン〈感性〉」がある。本書を含め、著者のエッセーがいずれもベストセラーとなっているのはまさに、自分だけの幸せを求める人々に、感性で寄り添うためだ。日本の読者には、文化を超えた共感と同時に、そんな韓国の人々の“等身大の今”の感覚も伝えられるだろう。
どこかユーモラスなイラストと、誰の心にもすっと入るメッセージは、気軽に接しやすく、また、そばに置いて何度も見返したい気持ちにさせる。韓国で本書に関心を寄せる主な層は20~30代の女性とのことだが、日本の同世代たちにもぜひ手にとってほしい。