サンサロようふく店(アン・ゼソン/作・絵、林木林/訳、TOY Publishing)

TOY Publishingは、2021年6月に児童書の出版、児童書と雑貨を取り扱う店舗の運営を行い、子どもたちの遊び心をくすぐる児童書の出版・販売を手掛ける会社として誕生しました。その第一弾として刊行された韓国の絵本『ダンボール』に続き、同じく韓国の絵本『サンサロようふく店』を刊行されました。

韓国でまだ誰もが民族衣装を着て暮らしていた頃、町なかの「三叉路」に初めての洋服店ができました。その名も「サンサロようふく店」。その洋服店を親子三代で紡いでいくお話です。韓国ではなかなか「老舗」と呼ばれる店ができにくいと言われています。そんな中、地域のみんなに大事に愛される店を営むこと、時代の流れに合わせて生き続けていくたくましさも見せてくれる作品です。

翻訳は、詩人の林木林さん。初めて韓国絵本の翻訳を担当され、林さんならでのじんわりと温かくユーモラスな翻訳が光っています。林木林さんからメッセージを頂戴しています。

まるで映画を観ているような絵本 それがこの作品の第一印象でした。
その時すぐに思い浮かびました。
日本語版もぜひ、ノスタルジックな映画みたいな一冊にできたらと。
この絵本を手にした皆さまが、ほんのひととき日々の喧噪を離れて、ゆっくりと心の旅に出かけられる、
そんな一冊でありますように。

『サンサロようふく店』(アン・ゼソン/作・絵、林木林/訳、TOY Publishing)