
教保文庫の2026年6月のエッセイ月間ベスト10と注目の新刊情報をご紹介します。8位には、何かをコツコツと続けるためのノウハウが詰まったエッセイがランクインしました。注目の新刊では、『フィフティ・ピープル』(斎藤真理子訳、亜紀書房)や『私たちのテラスで、終わりを迎えようとする世界に乾杯』(すんみ訳、早川書房)などで知られる、チョン・セランの新作エッセイ集などを紹介しています。
1位:『불안(不安)』アラン・ド・ボトン著、チョン・ヨンモク訳(2012.01.04、初版:2011.12.28/ウネンナム)
2位:『사춘기 엄마의 오장육부(思春期ママの五臓六腑)』ナ・ミネ(ソギョチェクパン/2026.04.20)
3位:『행복할 거야 이래도 되나 싶을 정도로(幸せになれるはず、不安になるほどに)(10万部記念教保文庫単独リカバー)』イルホン(ブクロム/2024.07.29)
4位:『다정한 사람이 이긴다(스페셜 양장 리커버판)(優しい人が勝つ(スペシャルハードカバーリカバー版))』イ・へイン(Feelm/2026.04.15)
5位:『어른의 행복은 조용하다(40만 부 기념 스페셜 리커버)(大人の幸せは静かだ(40万部記念スペシャルリカバー))』テス(ページ2ブックス/2024.11.04)
6位:『수빈의 두산 두산의 수빈(スビンの斗山 斗山のスビン)』チョン・スビン、キム・ミンギョン(ブレインストア/2026.06.19)
韓国のプロ野球チーム「斗山ベアーズ」に所属するベテラン選手チョン・スビンが、スポーツ朝鮮の記者キム・ミンギョンとともに野球人生を振り返ります。特に、ポストシーズンに臨む心構えなどに注目し、韓国シリーズ特有の緊張感や重圧感に打ち勝ってきた秘訣を自らの言葉で語ります。
7位:『백지 앞에서(白紙の前で)』チェ・ウニョン(文学トンネ/2026.04.30)
8位:『꾸준함을 기르는 일(コツコツと続ける力を養うこと)』スプルリム(ダサンブックス/2026.04.24)
著者は、自分を愛するためのさまざまなプログラムを提供する「ライフデザイナー」として活動しており、10年間で2,500件あまりのブログ投稿、Instagramでは2年間で約700件のコンテンツを発信するなど、継続的に成果を積み上げてきました。本書は、何かを続ける秘訣は「完璧にやり遂げること」ではなく「少しずつ努力しながら自分をいたわり、愛すること」にあると語ります。コツコツと続けるための心構えから実践法にいたるまで、具体的なノウハウが詰まった一冊です。
9位:『너를 아끼며 살아라(君を大切にしながら生きて)』ナ・テジュ(ダブルブック/2025.06.12)
10位:『구원에게(救いへ)』チョン・ヨンウク(ブクロム/2026.02.05)
注目の新刊
■『당신의 독자가 될게요(あなたの読者になります)』チョン・セラン(マウムサンチェク/2026.06.25)
『フィフティ・ピープル』(斎藤真理子訳、亜紀書房)や『私たちのテラスで、終わりを迎えようとする世界に乾杯』(すんみ訳、早川書房)など邦訳書も多数出版され、日本でもファンの多いチョン・セランの5年ぶりとなる新作エッセイ集です。
著者は本書の中で「創作者なんて不幸なだけだと愚痴をこぼす映画やドラマのキャラクターがいたら、心の中でからかってやろう。『嘘ばっかり。本当は楽しいくせに』」と語ります。「書くこと」は難しいという先入観を取り除きつつ、創作に踏み出せずにいる人たちの背中をそっと押すと同時に、テーマや題材の見つけ方や盗作リスクへの対処法、作業時間を確保するために必要なことなど「書くため」の具体的なアドバイスが満載です。創作や執筆に興味のある人におすすめします。
■『좋아한다 말하기엔 조금 숨이 차지만(好きだと言うには少し息切れするけれど)』キム・ヨンスほか6名(パンミドン/2026.06.24)
作家や翻訳家、詩人など、さまざまな分野で活躍する7名が「ランニング」について綴ったエッセイアンソロジーです。「ビール」「回復」「愛」といったキーワードから、ランニングが日常に溶け込んでいった瞬間や、つらさを耐え抜く支えになったエピソードなど、作家たちの視点を通して「走る」という単純な行為の魅力が語られます。
(文/金知子)
